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インダストリアルIoT(IIoT)とは?IoTとIIoTの違いや、IIoTで必要な技術について解説!

2024/04/30

IoT(Internet of Things)は「モノのインターネット」と呼ばれる、1999年頃からアメリカで提唱された考え方です。IoT技術の進化により、また各種IoTデバイスの低価格化によって、様々な分野でIoTの普及が進んでおり、新たな価値やサービスの創出が可能となっています。

このIoTが産業・工業用として活用されるのが、IIoTです。IIoTでは一般的なIoTと異なり、常時稼働や安定性、堅牢性、高度なアクセスレベル制御、通信サービス品質を維持するための十分なネットワーク帯域などが求められます。そして、産業分野においてIIoTの浸透が予測される中で、IIoTから切り離すことができない存在なのが、監視制御システム(SCADA)です。

本記事では、IIoTをテーマに、そもそもIoTとは何か、産業用IoT(インダストリアルIoT、IIoT)について、IoTとIIoTの違い、IIoTで必要となるSCADAをはじめとした技術や事例について詳しくご紹介します。

そもそもIoTとは?

IoT(Internet of Things)は「モノのインターネット」と呼ばれる、1999年頃からアメリカで提唱された考え方です。IoTでは、様々なモノをネットワークやクラウドに接続し、データの収集・分析や自動操作・遠隔操作による業務効率化を実現します。

IoT技術の進化により、また各種IoTデバイスの低価格化によって、様々な分野でIoTの普及が進んでおり、新たな価値やサービスの創出が可能となっています。電化製品や、自動車、医療機器、建物など、様々なモノがネットワークに接続することで、これまでにない新しいサービスが普及していきました。

このIoTが産業・工業用として活用されるのが、IIoTです。

産業用IoT(IIoT)とは?

産業用IoT(IIoT)は、Industry(産業用・工業用)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせた、Industrial Internet of Thingsの略称で、インダストリアルIoTとも呼ばれます。IIoTでは、産業現場の機械や装置、設備、システムをインターネットで相互接続・情報共有することで、現場作業の効率化や見える化、在庫管理、自動化を促し、現場の生産性向上を実現します。 また、人の動きや各工程の情報についても、センサーやカメラなどで収集し、IIoTの情報として活用することができます。

第4次産業革命の一環として、経済産業省が「Connected Industries」の概念を提唱し、国内での取り組みが進められています。アンケート調査では、製造業の課題として「ロボットやIT・IoTの導入・活用力」が挙げられ、IIoTの導入が必要と考える企業が約3割に上ることが示されています。

IIoTとIoTの違いとは?

IIoTはIoTの一種であり、産業分野に特化しています。IIoTでは、常時稼働や安定性、堅牢性、高度なアクセスレベル制御、通信サービス品質を維持するための十分なネットワーク帯域などが求められます。一方、IoTはこれらの条件を必ずしもすべて満たす必要はありません。そのため、IIoTはIoTと比較して厳しい条件が求められる点が特徴です。

IIoTとして、産業分野に特化したIoTとして活用するためには、以下の条件が主に必要とされます。

  • 常時稼働
  • 安定性&堅牢性
  • 高度なアクセスレベル制御
  • 通信サービス品質を保つための十分なネットワーク帯域幅

様々なインフラにも使用されるため、上記のようなIIoT環境を構築するには、高度なIoT技術が欠かせません。

IIoTによるメリットとは?

IIoTが進むことによるメリットとしては、主に下記の通りです。

  1. 製造コストの削減や業務効率化による、製品価値の向上
    • 製造工程管理、工場設備の安全管理、製品品質管理、生産管理、在庫管理、流通管理など、各種管理業務を効率化
    • 生産設備の保守点検やメンテナンス時間の軽減
    • 人的ミスの防止、品質向上
  2. サプライチェーンの最適化
    • IIoTのデジタルサプライチェーンによる、サプライチェーン全体の見える化、効率化
    • サプライチェーンにおけるボトルネックの発見と対応
  3. イノベーションの促進
    • イノベーションの促進、製品やサービスの付加価値の創出
    • デジタルツインによる製品設計・製造プロセスのシミュレーション

以上のように、IIoTの導入により製造業務の効率化、品質向上、サプライチェーンの最適化、およびイノベーションの促進が期待できます。今後は5G環境の整備やエッジコンピューティングの浸透によって、さらにIIoTの導入が広まると推測されています。

一方でIIoTの促進においては、ネットセキュリティやエンジニア不足など、様々な課題もあります。

IIoTの根幹を担う「SCADA」とは?

このようにあらゆる産業分野においてIIoTの浸透が予測される中で、IIoTから切り離すことができない存在なのが、監視制御システム(SCADA)です。

SCADA(通称:スキャダ)とは、大型施設やプラント、インフラを構成する各種設備・機器に対する監視・制御・データ収集を、ネットワークを通して一元管理するシステムです。Supervisory Control And Data Acquisitionの頭文字を取ってSCADAと呼ばれます。

例えば、

  • NC工作機械や製造装置の稼働状況
  • 設備・機器やそれらの構成部品の摩耗・劣化状況
  • 商品の生産・出荷状況
  • 材料・資材や在庫品の数量
  • 電力・ガス・水道使用量や流量・圧力
  • 施設内の温度・湿度

といった情報を、管理者が専用端末からリアルタイムで遠隔監視できるため、必要に応じてパラメータ変更や稼働スピード制御、その他指示・警告を出すことができます。

日本ではMES(Manufacturing Execution System)やPLC(プログラマブルロジックコントローラー、Programmable Logic Controller)による制御が多かったものの、現在は工場や作業現場のスマート化の観点から、SCADAによる集中監視・プロセス制御のニーズが高まっています。

「制御・監視エンジニアリングセンター」のSCADA導入

当サイト「制御・監視エンジニアリングセンター.com」を運営する株式会社ヤマウラは、水力発電・風力発電を中心に、お客様の用途に合わせた制御システムの設計・構築を行っております。

入口となるデータ入力・収集の段階から、遠隔監視・遠隔制御、そして端末の画面やレポート(帳票)でのアウトプットまで、ワンストップで対応することが可能です。

ヤマウラによるSCADAの導入事例

ヤマウラが過去に導入を支援したSCADAの事例をご紹介します。

発電監視制御システム

こちらは、民間会社の新設発電所に納入した発電監視制御システムです。

取水状況、発電状況等を監視でき、現場には監視カメラも設置してあるため、運転員が同じPC上で現地の状況等についても監視することができます。

>>詳しくはこちら

SCADAの導入をご検討の際は、ヤマウラにご相談ください

ヤマウラは、これまでに電力会社様を始めとした、日本全国のダム設備へ、高い信頼性を求められるダム制御設備や遠隔監視制御システムを導入し、日本のインフラ基盤を支えてきました。このダム制御設備・遠隔監視制御システムで培った技術をベースに、ヤマウラは日本全国の水処理システム設備の制御ソフト設計や水処理システムに関するコンサル業務を行っております。

また当社では、水処理システムにとどまらず、工場の生産設備を中心とした製造現場においても、PLC等を使用した最適な制御システムのご提案も行っております。日本のインフラを支えるシステムをベースとした信頼性と安全性の高い当社の制御システム設計に対して、様々なお客様から日々お問い合わせを頂いております。

SCADAの導入をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

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