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系統連系盤とは?制御盤との違いから、設計ポイントまで

2023/09/05

制御監視設備や装置機器へのIoT活用

○○盤というと、制御盤、配電盤、分電盤など似たような名前の盤がいくつもあります。その一つである系統連系盤は、発電設備が電力会社の商用電力系統に接続する際に必要な盤です。

本記事では、各種盤を紹介するとともに、その中から機側操作盤を深堀りして詳しく解説いたします。

系統連系盤とは?

系統連系盤の前に、まずは系統連系についてです。。系統連携とは、発電設備が電力会社の商用電力系統に接続することを意味します。一般的に電力会社の配電線網のことを系統と言うため、系統と連携することから「系統連携」と呼ばれます。そのため系統連系が該当するのは、下記の様な発電設備です。

  • 太陽光発電設備
  • 風力発電設備
  • 小水力発電設備

そして系統連系盤とは、発電設備の電圧や周波数などをコントロールして電力会社と連携するために必要な制御盤、と言えます。当社では小水力発電設備の設計・製作を行っており、売電(逆潮流)をする際には絶対に必要な盤となります。そのため当社では、数多くの系統連系盤の設計・製作実績があります。

続いて系統区分についてです。電力会社の系統連系には、大きく3つの区分があります。

  • 低圧連系:設備容量が50kW未満、一般家庭や商店
  • 高圧連系:設備容量が50kW以上2MW(2000kW)、小規模工場やビル
  • 特別高圧連系:設備容量が2MW以上、大規模工場や発電設備等

上記の系統連系の区分によって、工事内容や管理費用は異なり、電圧が上がれば上がるほどコストは高くなります。

当社では小水力発電設備の設計・製作を行っているため、小水力発電における系統連系の実績は多数ございます。なお、小水力発電設備を電力系統に連携する場合は、系統連系技術要件ガイドラインに基づいた対策が必要になります。

系統連系盤の設計におけるポイント

発電機制御盤|制御・監視エンジニアリングセンター. COM

系統連系盤の設計には、主に下記のようなポイントがあげられます。

安全性


系統連系盤は、商用の電力系統と接続するため、発電した電力が同等の品質であることが要求され、これを規定するために様々な技術基準があります。「電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン」にて規定されていますが、これらの基準以上に当社では厳しく品質管理を行っており、お客様に安心して系統連系盤や発電設備を使用いただけるように設計・製作しております。また系統連系すると、余分電力を売電する逆潮流が発生する場合もあります。そのため、電力会社様との協議も必要になります。

メンテナンス性


近年では、系統連系盤をIoT技術やAI技術と組み合わせることで、より効率的な運用や、予知保全などが可能となってきています。これにより、故障予兆を検知して事前にメンテナンスを行うなど、より安全かつ生産性の高い発電設備運用が可能となっています。

コスト


より安全でメンテナンスも容易な系統連系盤が求められますが、現実的なコストの範囲内で設計しなければなりません。「制御・監視エンジニアリングセンター.COM」では、系統連系盤の中身であるPLCやネットワーク制御などのソフト面における電気設計だけでなく、筐体などのハード面の機械設計にも、どちらにも対応しております。最適な電気設計と機械設計を考慮した系統連系盤の設計を行うため、コストも最適化することが可能です。

ヤマウラの系統連系盤 設計・製作

電気設計と機械設計への一貫対応

当サイトを運営するヤマウラでは、大きなものではH2350✕W1800✕D800まで、様々な大きさの系統連系盤の実績があります。また当社での基本的な構造はIP43構造としていますが、IP45までの制御盤を製作可能です。

またヤマウラでは、各種インフラ設備について、現地調査から設計・製作・試験、輸送・現地据付まで一貫対応しており、さらに標準仕様の系統連系盤から、既設ベースや設置スペースに合わせて設計された特注の屋外盤まで製作しております。

そのため、設置環境や設置場所に応じて、系統連系盤の最適な形状、サイズ、筐体材質、塗装方法をご提案することが可能です。工事・据付プロセスから逆算した単線系統図の作成をして、お客様のご希望に合わせてカスタマイズされた系統連系盤を製造することができるのが、当社の特徴です。

株式会社ヤマウラ エンジニアリング事業部は、機械、電気、建築、土木の4部門が連係した総合エンジニアリング企業です。特にインフラ設備関連では、機側操作盤・屋外制御盤のご相談をいただくことが多いのですが、関連する装置・機器の製作や工事までまとめてお願いしたいというご相談も多く頂いております。

例えば、除塵機、コンベア、制水門、排砂門、取水堰排砂ゲート、沈砂池排砂ゲート、チロリアンスクリーン、門扉、開閉装置、各種制御システム等、様々な関連設備を設計・製作した実績がございます。

系統連系盤や制御盤以外でお困りの方も、当社であれば解決可能です。「まだ検討段階なんだけれど・・・」という場合も大歓迎です。

系統連系盤の設計・製作事例

当社が過去に設計・製作を行った系統連系盤の事例をご紹介します。

発電機制御盤|制御・監視エンジニアリングセンター. COM

発電機制御盤

こちらは、ダムからの放流水を利用する水力発電システムの制御盤です。
横軸フランシス水車と永久磁石式同期発電機で構成され、電力は全量売電として6.6kVで系統へ出力しています。
制御はダム水位を一定に維持するように水調制御されており、流入量に応じて水車を自動調整しています。
また、ダム水位低下運用時に使用水量を設定して運転する自動制御も有します。

>>詳しくはこちら

これらの系統連系盤の他にも、以下のような制御機器・遠隔管理システムの実績がございます。

>>発電監視制御装置

>>遊水地管理システム

>>圧力式水位差計

>>余水路警報装置

系統連系盤の設計・製作なら、ヤマウラにお任せ!

当サイトを運営する株式会社ヤマウラでは、これまでに電力会社様を始めとした、日本全国のダム設備へ高い信頼性を求められるダム制御設備を長年納入し、日本のインフラ基盤を支えてきました。このダム制御設備で培った技術をベースに、ヤマウラは日本全国の水処理システム設備の制御ソフト設計や水処理システムに関するコンサル業務を行っております。

また当社では、水処理システムにとどまらず、工場の生産設備を中心とした製造現場においても、PLC等を使用した最適な制御システムのご提案も行っております。日本のインフラを支えるシステムをベースとした信頼性と安全性の高い当社の制御システム設計には、様々なお客様から日々お問い合わせをいただいています。

機側操作盤の設置・更新や制御・遠隔操作システムの導入をご検討の際は、「制御・監視エンジニアリングセンター.COM」を運営するヤマウラエンジニアリング事業部までお問い合わせください!

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